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成人の日にあたって

啓発録を読む
啓発録を読む(致知出版社)

  本日、14日は成人の日で、全国では135万人が新たに成人になります。
成人の日は1999年までは1月15日(小正月)になっていましたが、2000年以降は1月の第2月曜日に変更になりました。成人の日は〝おとなになったことを自覚し自ら生き抜こうとする青年を祝い励ます〟と定められています。
  日本では、明治29(1896年)に制定された民法の規定により、満20歳になると成人ということになりますが、これは世界では少数であり、160カ以上の国が満18歳となっているようです。
成人になると、選挙権、財産処分、飲酒、喫煙といった権利が発生しますが、被選挙権は衆議院議員・市町村長が満25歳、参議院議員・都道府県知事が満30歳であり、すべての面で一人前の成人になるのは満30歳ということになっています。近年、各地で行なわれる成人式において、新成人が会場に入らない、会場内での私語が収まらない、平気で携帯電話を使用する等マナーの悪さが話題になりました。精神的に幼くなってきているのとTPOをわきまえない若者が増えてきているのは残念なことです。
  昔、日本では数え年で15歳になると元服(げんぷく)という儀式が行なわれていました。適塾で医者の緒方洪庵に師事し後に西郷隆盛らと交流し、安政の大獄で刑場の露と消えた橋本左内が15歳の時に認めた(したためた)『啓発録』を読むと志の高さに驚かされます。