家庭での食育~⑦食品の裏側
安部 司 著(東洋経済新報社)
昨今、中国製の餃子、食肉やお菓子をはじめとする色々な食品の材料や産地、賞味期限の偽装、ずさんな衛生管理等食品をめぐるさまざまな問題が、次々と発生しています。
このため、食品の安全性に対する関心が高まってきていますが、我々が日々口にしている食品が、どのようにして作られ、店頭に並ぶようになっているのかを知っている人は少ないようです。多くの食品は、何らかの手が加えられた加工品ですが、調べてみると驚くべき事実が浮かんできます。
以前、ある人から「是非食育のために活用して欲しい」ということで紹介された『食品の裏側』(安部司氏の著書)には、食品添加物の使用に関する実態が詳細に示されています。私自身、これを読んで大きな衝撃を受けました。
例をあげると、普段コーヒーに入れているフレッシュが、ミルクではなく水とサラダ油と添加物だけでできていること。健康のために良いからということで、食べている「パックサラダ」が「殺菌剤」のプールで何度も消毒されていること。ミートボールが大量の添加物を使って再生されたクズ肉であること。明太子、漬物、練り物、ハム・ソーセージには大量の添加物が使われていること。等です。
その他、醤油、みりん、塩、酢、味噌等の調味料、コンビニのお弁当やサンドイッチ、カップ麺、おにぎり、梅干等にも数多くの食品添加物が使われているのです。
阿部さんは、食品の購入にあたっては、まず素朴な疑問を持って、商品の裏側にある「原材料表示」をよく見ることが大切であると述べておられます。
次回は安全な食材の選び方について、考えてみたいと思います。
皆さんも機会があれば、一度この書物に目を通していただきたいものです。