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家庭での食育~⑮精製塩と自然海塩

自然海塩

  塩は人間のみならずほとんどの生物の生存に不可欠な物質です。塩分を取りすぎると、血液中のイオン濃度を一定に保とうとする身体の働きによって水分も摂取し体液が増加します。この結果、高血圧になり腎臓にも負担がかかるため、現在の常識では塩は健康の大敵とされてしまっています。

  現在、我々の食卓に多く用いられるのは、海水から塩化ナトリウムだけを取り出した「精製塩」や「天日塩」ですが、実はこれらの塩化ナトリウムの純度の高い塩が高血圧を誘発し、「自然海塩」では血圧の上昇が起きないということが分かってきました。自然海塩は日本古来の作り方をした塩ですが、成分調整をしていないためナチュラルな状態が保たれており、海水の塩成分である約80%近くの塩化ナトリウムと、その他のマグネシウム、カルシウム、カリウム等海のミネラルをしっかり含有しています。

  精製塩が身体に悪い最大の理由は、塩化ナトリウム以外の微妙なミネラル分をすべて切り捨ててしまったことにあるのです。
  一般的に漬け物には「粗塩」が使われていますが、この理由は食塩では乳酸菌がうまく働かないからなのです。人間の体に有益な乳酸菌が生きられない塩が、体に良いはずはないということはお解かりいただけると思います。
なお、主に海外で採取される岩塩も分離していることが多く、さまざまなミネラルが含まれていないものが多いようです。

  我々があまり気にかけず口にしている調味料も、体のことを考えるとよく吟味して選ぶことが大切です。これからはミネラルが豊富に含まれているナチュラルな状態の自然海塩をできるだけ使って欲しいものです。