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家庭での食育~⑰いただきますとごちそうさま

中1自然学舎2

  前回、食事の前の「いただきます」という言葉の意味について紹介し、食を通して感謝の気持を持つことの大切さをお話しました。欧米諸国においても食事の前にお祈りしますが、これは神様に対して行なうものであり、さまざまな生き物の命をいただくというのは日本独特のものです。生活の基本である食を通じて、感謝の気持や命の大切さを教えることは、人間教育そのものです。
今、凶悪犯罪が頻発していますが、このような事件を起こしている人達の過去の生活をつぶさに調べると、ほとんどが幼少の頃からの家庭教育に問題があり、食生活が乱れていたことが指摘されているのです。
  現代社会においては、何事に対しても使命感を持って取り組むことが大切ですが、「使命」という言葉の意味は、多くの生き物の命の集積である、この体をどのように使えばよいのかを考えるということなのです。
  また、食べ終わった後に「ごちそうさま(ご馳走様)」と言いますが、馳も走も食べ物を準備するために馳せ参じたり、走り回る、つまり動き回ることを意味しています。ご馳走様というのは、これらに様をつけて食事を終えた人が、食事を準備してくれた人に感謝することなのです。
  日本の食事の前後に使われている「いただきます」と「ごちそうさま」は共に感謝する心を育てる言葉なのです。
家庭においてこれらの素晴らしい日本語を伝承していきたいものです。