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環境教育について~②環境問題は人間問題

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  地球の温暖化防止、オゾン層の保護、大気環境の保全、水環境・土壌環境の保全、生物多様性の保護、廃棄物対策等、我々のまわりには看過できない環境問題が山積しています。
  しかし、人類の歴史という観点から見ると、環境対策が深刻な問題としてクローズアップされてきたのは、ごく最近のことです。つまり第二次世界大戦が終わり、人口が急増し、工業化が急速に進展し始めた20世紀後半からであり、少なくとも産業革命以前には、環境問題というものはあまり注目されず、話題にもならなかったのではないかと思います。このように考えると、環境問題は人間の経済活動がもたらしたものであり、「環境問題」は即ち「人間問題」であると言えます。
  人間であれば誰しも豊かな生活を送りたいという気持ちを持つのは当然ですが、それが他の人間の犠牲の上に成り立っているということは許されないことではないかと思います。しかし、現実の姿を見ると、あまりにも国によって生活の水準が違いすぎますし、「豊かなものはより豊かに」、「貧しいものは更に貧しく」という構図は改善していかなければなりません。また、後の世代の人に負の遺産を引き継ぐという考え方も絶対に避けていかなければなりません。要は〝自分さえ良ければいい〟という考え方ではなく、他の人のことを考えて行動していくことが大切なのです。
  環境に配慮することは即ち、人間に対する思いやりやまごころを育てることにつながります。本校では、「人間力」を高めることを教育方針のトップに掲げていますが、今後、環境教育を人間教育の大きな柱として取り組んでいきたいと思っています。