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環境教育について~⑦「共育」と「共学」をベースに

  昨今、何故そんなことが起きるのか、全く理解できないような出来事を目の当たりにすることがあまりにも多くなってきました。高い学歴を有し、それなりの経験をしてきた人の中にも、材料や産地、賞味期限を偽るという食品偽装、耐震偽装に関与しているといったケースが散見されます。かつての日本人の美徳が急速に失われてきているのではないかと感じています。
  相手のことを考えず、自己の利益だけを追求するあまり、「すべきこと」と「してはならないこと」の区別がつかなくなっているのです。突き詰めていくと〝社会に対していかに貢献していくのか〟という志の部分が欠落している。言い換えると人間としていかに生きるかという人生観や人間としての根っ子の部分が育っていないということになります。
  そして、この根っ子の部分は大きくなってから一朝一夕に育つものではなく、小さい頃から時間をかけて育てていかなければなりません。今、子ども達と接していて気になるのは、この根っ子の部分が弱いということです。そして、しっかりした根っ子を育てるには家庭における教育が極めて大切になってきます。
  本校ではこれまで学校と家庭が連携して子ども達を育てる〝共育〟を大きな教育方針の柱に掲げてきましたが、本年からは、保護者の皆さんにこの共育に加えて〝共学〟をお願いしていきたいと思っています。何故なら、普段子ども達には勉強の大切さを訴えていながら、まわりの大人があまり勉強していないことが多いからです。環境問題は人間問題であるということをお話しましたが、環境教育はまさに人間の心を育てることに繋がります。大人が現状をしっかりと把握し、どのようにして課題を解決すべきかを子どもと共に考え、率先して行動に移していくことが大切であると思っています。

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