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年に四回の土用

  ここ数日、全国では猛暑日が続いていますが、土用と言えば一年のうちで最も暑い時期であり、土用の丑の日に鰻(うなぎ)を食するのも夏バテを防ぐための習慣であると言われています。このように、
私達は土用というと夏の代名詞だと思いがちですが、実はそうではありません。元は木(もく)・火(か)・土(ど)・金(ごん)・水(すい)という五行説を季節に割り振るということから来ているのです。一年を五分割するとそれぞれ73日になりますが、季節は四つしかありません。そして、春に木、夏に火、秋に金、冬に水を当てるとそれぞれ91(92)日ということになりますが、これでは土だけはどの季節にも属さないことになり余ってしまいます。それでは困るので、土はすべての季節に均等に存在するとこじつけて、それぞれの季節に入る前の18日(または19日)間を土用としているのです。
  従って立春、立夏、立秋、立冬の前の18(19)日間は土用ということになります。このように土用は夏だけのものではなく、年間には4回の土用が存在することになります。今年は「立秋」が8月7日なので、土用の入りは7月19日で土用の明けは立秋の前日である8月6日ということになっています。
そして、土用の丑の日というのは、この期間の丑の日のことなのです。従って、今年は7月24日ということになりますが、実はもう1日、丑の日(8月5日)があります。つまり二回丑の日があるのです。
  因みに、昨年の夏の土用は7月20日~8月7日で丑の日は7月30日、来年は7月19日~8月6日で、丑の日は7月19日と31日ということになります。このように、土用丑の日は二年に一度は二回あるのです。この日に鰻を食される方も多いと思いますが、日本の暦を調べると、このような興味深いことも数多くあるのです。