全国学力テスト結果について
先日、文部科学省から4月に実施した2008年度の全国学力・学習状況調査の結果が公表されました。これによると、小学六年生と中学三年生が受けた国語と算数・数学のテストの平均正答率は、基礎知識と応用力の双方で昨年に比べて8~16ポイント低下しました。とりわけ応用力について大きな課題が見られます。このテストは2006年に実施された世界57カ国の15歳を対象にしたOECDの学習到達度調査の結果、日本の子ども達の学力が大幅に低下しているという衝撃的な事実を受けて、昨年43年ぶりに再開されました。今年は二年目になりますが、「私立校の平均が公立校を大幅に上回っている」「地域格差が大きく、好成績組と低迷組の顔ぶれは昨年度と大きな変動はない」という結果になりました。
また、このテストと同時に実施したアンケートでは「学習意欲の低下」や「生活の乱れ」が明らかになっています。このような調査では概して「日本は」「大阪府は」「公立は」「家庭教育は」といった総論的な話題になりがちですが、細かく分析していくとどこに問題があるのかが見えてきます。一般論をいくら展開しても打つ手は見えてきません。ありのままの実態を抉り出すということが大切であると思います。本学園においても、小学校六年生と中学三年生がこのテストを受けています。まだ、結果は入手できていませんが、しっかりと分析し今後の教育活動に生かしていきたいと考えています。