現状を知る~割り箸の使用量
9月10日(水)、澄み切った秋晴れの下で全校朝礼を行ないました。本校では試験期間中を除き原則毎週水曜日に全校朝礼を実施していますが、夏休み以降は天候が崩れる日が多かったため、中止したり放送を通じた朝礼になっていました。そのため本日は夏休みの部活動に対する囲碁部、ギター・マンドリン部、華道部、放送部、水泳部、バスケットボール部、ソフトテニス部、飛び込み(個人)等多くの表彰伝達を行ないました。まさに、これらの一枚一枚の賞状はそれぞれの生徒達の日々のたゆまぬ努力が結集されたものであるのは間違いありません。これからも更に研鑽を積み重ねていって欲しいと思っています。
表彰の後、私は次のような話をしました。〝今年の文化祭でも話したよう、環境問題については「学び、考え、行動する」ことが大切ですが、まず現状がどうなっているのかを知るということが大切です。今年の夏に中学2年生・3年生の皆さんとカナダ研修に行きました。研修先はカナダの東部にある赤毛のアンで有名なプリンス・エドワード島でしたが、帰りのオタワからバンクーバーに向かう飛行機の中から眼下に見えるロッキー山脈を見て大変驚きました。氷が溶けて雪原がなくなり山肌が見えているところが相当あります。私が前回カナダに行ったのは丁度10年前のこの時期でしたが、その時にはロッキー山脈が一面の真っ白な雪や氷に包まれていました。この情景を見て、北極や南極、ヒマラヤ、アルプスでも同じ現象が起こっているということを実感しました。地球の温暖化は人間の経済活動が作り出してきた結果です。
今日の新聞にも沖縄県のサンゴ礁がこの5年間で7割消滅しているという報道がなされています。文化祭で高校3年生が推奨してくれたマイ箸運動についても、実際に割り箸がどれくらい使われているかを知れば何故取り組まなければならないかが解ると思います。今、日本で年間に使われている割り箸は実に260億膳(本)であり、一人平均では200本ということになります。そして、このうち98%が中国からの輸入であり、この割り箸を作るために多くの木が伐採されているのです。こういった現状を知るということが大切ですので、これからも朝礼で環境の問題について皆さんに伝えていきたいと考えています。〟