妙田先生による講演会
10月22日(水)、微生物学の権威で現在アメリカのデラウェア州在住の妙田俊夫先生をお迎えして、高校2年生の生物専攻者を対象に『これから大学で学ぶ君達へ~微生物学を通して~』というテーマでお話いただきました。
妙田先生は北海道大学農学部農芸化学科・同大学院を経て渡米され、デラウェア大学教授、東海大学医学部教授、デュポン研究所ディレクター等の要職を歴任されると共にサントリー(株)の顧問として20年以上にわたって発酵研究に対する指導助言をされています。お話の内容は以下のとおりです。
〝我々が住む地球が誕生したのは、今から46億年前であるが微生物が姿を見せたのは26億年前であり、人類とは比較にならないくらい長い歴史を有している。この微生物を有効活用して食品、環境、医療、農業、鉱業といった幅広い分野でさまざまな取り組みが行なわれている。このため、微生物の研究は「細菌学」「菌学」「ウィルス学」「寄生虫学」「原生動物学」「天体生物学」「分子生物学」と極めて広い範囲にわたっている。大学の学部で言うと工学部、農学部、医学部、理学部にまたがることになる。興味深い例として大腸菌の分裂というものを取り上げると、1つの菌が2つに、更に4つ,8つに増殖していくが、何と48時間で144回の分裂を繰り返すことになる。理論上は2日間で地球の4倍の量の大腸菌が生まれることになる。〟等です。
後半は先生ご自身の座右の銘を中心に、クラーク博士、マハトマガンジー、孔子、新渡戸稲造、伊達政宗等の言葉を紹介され、人生をいかに生きるかということを生徒達に熱っぽく語られました。
これから高校2年生は将来の進路を目指し受験校を絞り込むことになりますが、本日のお話をお聞きして農芸化学の分野や北海道大学への進学を希望する生徒も出てくるのではないかと思います。
これから世の中は大きく変わり、新しい仕事が続々と生まれてきますが、生徒達が自分なりの夢や目標を見つけ出して欲しいと思っています。
妙田先生、本日はご多用中のところ早朝よりお時間をお取りいただき本当に有難うございました。