年賀状の由来
今日(12月25日)は元旦に年賀状が配達されるための締め切り日ということで、急いで年賀状を出された人も多かったのではないかと思います。
年賀状の由来は一口で言うと〝年始の挨拶回り〟が姿を変えたものなのです。わが国では古くは平安時代から明治時代にかけて正月の1日から15日までの間、主君や父母、親戚、お世話になった人に対して年始の挨拶に回ることになっていました。ところが交際の範囲が広がるにつれて、遠くで挨拶に行けない人に年始の挨拶を書いた手紙を送るということが始まりました。最初は新年になった1月2日の書初めの日に書状を認めていたようです。その後、明治4年(1871年)に郵便制度が発足、明治6年(1873年)に全国一律料金の葉書が発売されることになり、年始回りに代わって年賀状を送る習慣が始まりました。更に明治32年(1899年)に年賀状は特別扱いとなり、前年に出したものが元日に届けられるようになりました。
昭和15年(1940年)から昭和22年(1947年)は年賀郵便の特別取り扱いは停止されましたが、昭和24年(1949年)にお年玉つき年賀はがきが発売されると爆発的な勢いで日本全国に広がり、ついに平成16年には発売枚数が44.4億超というピークを迎えました。ここ数年はインターネットや携帯端末の普及に伴い、年賀状の発行枚数も減少傾向にありますが、お正月に届く年賀状はメールとは異なる紙の趣もありますし、またお互いの消息も分かるため日本人にとってはなお根強い人気があるようです。
私も以前は年末に徹夜で年賀状を書いていましたが、今年は既にパソコンを使って年賀状を書き上げました。中には年に一度の年賀状の交換だけの方もおられますが、お正月の楽しみの一つになっています。