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今年の行動指針

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  〝一年の計は元旦にあり〟という言葉がありますが、新しい年を迎えて自分なりの決意を胸にスタートされた人も多いのではないかと思います。私もこれまで毎年年頭に行動指針を決めていますが、正直なところなかなか適切な言葉が見つからず、一時は昨年の行動指針である『一灯照隅 活機応変』を継続しようと考えていました。しかし、現在の経済情勢はまさに100年に一度の世界同時大不況であり、ほとんどの人がこのような経験をしたことがないものです。
  『漢書』律暦志によると、今年の干支である「丑」は「紐」(ちゅう:「ひも」「からむ」の意味)で、芽が種子の中に生じてまだ伸びることができない状態を表しているとされており、これから世界や日本経済がどのように推移していくのかは全く予断を許さない状況です。このような中ではともすると不安ばかりが先行し、あれこれと頭の中で考え行動が萎縮することになりがちですが、これではこの難局を乗り切ることはできません。大切なことは課題を先送りせずまず勇気を持って行動することではないかと考え、今年の行動指針を『動中の工夫は静中に勝ること百千億倍』ということにしました。この言葉は江戸時代中期の臨済禅の復興者と言われている白隠禅師の言葉ですが、〝現状をリスクととらまえるのではなくチャンスであると前向きに受け止め、行動を起こし視野を広げていくことが新しい発想を生み出すことになる〟という意味です。  
  今年一年は未来を切り拓くという積極的な姿勢で行動していきたいと思っています。