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干支の由来

2009年賀切手.jpg
平成21年度用年賀切手より

  日本では,「あなたの干支(えと)は何ですか」と言われると〝鼠、牛、虎、兎・・・・・犬、猪〟と動物を指すものが一般的になっており、今年いただいた年賀状にも牛の絵柄が多く見られました。しかし、本来の意味は“干支”という字を見ても解るように干(かん)と支(し)の組み合わせのことなのです。昨年の校長通信でも干支については紹介したように思いますが、干支はもともと中国から伝わったものなのです。つまり古代中国においては十干(10進法)と十二支(12進法)によって、年・月・日・時・方位・角度・物事の順序等多くのことに使っていました。
  ところが、日本では十干を省いた十二支が一般的に干支(えと)と呼ばれるようになり、子(ね)、丑(うし)、寅(とら)、卯(う)、辰(たつ)、巳(み)、午(うま)、未(ひつじ)、申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)、亥(い)の12に振り分けられたのです。
それでも現代の暦には五行陰陽思想による十干が残っています。つまり自然界は木、火、土、金(ごん)、水の五つの要素で構成されていると考えられており、更にこれらを“陽”を表す兄(え)と“陰”を表す弟(と)に分けると、木の兄(きのえ=甲)・木の弟(きのと=乙)、火の兄(ひのえ=丙)・火の弟(ひのと=丁)、土の兄(つちのえ=戊)・土の弟(つちのと=己)、金の兄(かのえ=庚)・金の弟(かのと=辛)、水の兄(みずのえ=壬)・水の弟(みずのと=癸)の十になります。このようにして、十干と十二支の組み合わせによって毎年の干支が決まることになり、甲子(きのえね)から始まり癸亥(みずのとい)までの60通りの組み合わせが生まれます。
  そして60年経つと暦が元(生まれた年)の干支に戻ることになりますが、これが還暦です。還暦になると赤いちゃんちゃんこを着てお祝いをしますが、この意味は本圭還りと言って〝再び赤ん坊に戻る〟ということなのです。
  なお、今年(平成21年)は26番目の己丑(つちのとうし)ということになっていますが、干支にはこの他にも興味深い内容が多くありますので、是非一度干支について調べてみてください。