新成人の意識
本日、12日は成人の日ですが、総務省の発表によると新成人となるのは全国では133万人となり、人口推計を始めた昭和43年(1968年)以降最低を記録した昨年を更に2万人減少することになりました。
成人の日は1948年に施行された「祝日法」により、古来より小正月として元服の儀式が行われていた1月15日になっていましたが、2000年の「ハッピーマンデー法」により1月の第2月曜日に変更になりました。第3月曜日でないのは阪神・淡路大震災の被災者に配慮し1月17日を避けるという意味もあるようです。
この日は〝おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝い励ます〟と定められていますが、祝日にしたのは〝戦後の物資や食糧難の時代に、将来日本を発展させていくためには「人材」が必要であり、国民自身が成長していくことが大切である。〟ということなのです。
しかし、マクロミルが調査した今年の新成人の意識を見ると、「将来の夢がある」は63.8%、「自分の将来は明るい」は64.1%、「日本の将来は明るい」は18.2%、そして最も重要視しているのは何ですかという質問に対してはトップが「将来の仕事・就職」次いで「お金」、「スキルアップ」・・・・最後が「結婚(家庭生活)」ということになっています。これは最近の世相を反映しているのかもしれませんが、今全世界が直面している大不況は多くの人がお金を得ることが人生の最大の目標と考え行動したことが原因であると思います。自分だけが良ければ他の人はどうなってもかまわないというような自己中心的な考え方では決して世の中は良くなりません。
成人になると、選挙権、財産処分、飲酒、喫煙といった権利が発生しますが、これを機に「社会に役立つ」という利他の気持ちを育てていって欲しいものです。