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卒業生に贈る~高い志を持つ

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  卒業式の式辞の中で私は三つのことをお話しましたが、その一つ目は『高い志を持つ』ということです。高い志というのは本校の校是の最初に掲げられていますが、いかなる時代にあっても最も大切なものではないかと思います。ところが、残念なことに現在の日本や日本人にとってこの志というものが失われつつあるように感じます。
  志というのは単にお金儲けをするとか、地位や名声を得るといった野心や野望といったものではありません。野心や野望は〝自分が中心〟になるのに対して、志は〝世のため人のために尽くす〟ということになります。
  私はこれまで多くの社会で活躍している人にお会いしてきましたが、これらの人は、例外なく高い志を持っておられます。そして、志を有する人のまわりには磁石に引き寄せられるように、お金や人材、有益な情報が集まり、逆に自分の利益だけを考えて行動している人からは、これらのものが去っていきます。
  本校では、〝将来社会で活躍するリーダーの育成〟を目指して教育活動に取り組んでいますが、リーダーにとって不可欠な要件は、〝自己を超越して世の中のためにいかに尽くすかというゆるぎない信念を持ち、人の何倍も努力をする〟ということではないかと思います。
  高い志を持ち、目標達成に向けて日々自分自身を律しながら、努力を継続していけば、必ず道は拓けていくと思います。これはまさに本校の校是の実践に他なりません。大切なのは〝利己〟ではなく〝利他〟の気持で行動することなのです。
  これからの人生には平坦な道ばかりではなく険しい山もあれば深い谷もあります。楽しいことばかりではなく、苦しみや悩むことも多々あることでしょう。どのような時にも、是非本校の校是を思い出し充実した人生を送って欲しいと思っています。