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根っ子を育てる~人間力を磨く~

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  本学園では“将来社会で活躍する人材を育成する”という考えに立って「人間教育の充実」と「学力の向上」の2つを大きな柱として教育活動に取り組んでいます。
  最近はともすると大学受験のための知識の詰め込み式の教育が重要視される傾向がありますが、社会においてはどれだけ豊富な知識を持っていても、これだけでは通用しません。社会で活躍するためには「人間力」と「学力」の2つが必要なのです。このような話をするとしばしば“「人間力」と「学力(知識)」のどちらが大切だと思っているのですか”という質問を受けることがありますが、あえて順序をつけるなら、私は、一番目は「人間力」次いで「学力(知識)」になると思います。
  今年の高校の入学式において、人間を木に例えて話をしました。「学力(知識)」は葉っぱや花にあたり、「人間力」は根っ子にあたります。私達は目に見えている葉っぱや花に目を奪われがちですが、これらは枝に支えられ、枝は太い幹に支えられています。そして、この幹は根っ子に支えられていますが、根っ子は土の中にあるため見えません。しかし、根っ子がしっかりしていないとやがて木は弱り枯れてしまいます。この根っ子にあたるのは「ゆるぎない志」「我慢強さ」「根気」といったものです。また幹にあたるのは「思いやり」「真心」「素直」「情熱」「感謝」といったものです。
  狭い意味での学力(知識)を否定するわけではありませんが、現在のように世の中の変化の激しい時代には、知識はすぐに陳腐化してしまいます。従って絶えず新たな知識を獲得していくことが必要となるのです。新たな葉や多くの蕾が生まれるためには根っ子を育て、幹を太くしておくことが何よりも大切です。是非、人間力をしっかりと磨いていって欲しいと思っています。