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中学・高校合同の全校朝礼~挨拶の大切さ

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  4月22日(水)、生徒総会のため中学・高校合同の全校朝礼を開催し、次のような話をしました。
〝今月は学園あげて『挨拶推進運動』を行なっていますが、今日は挨拶の大切さについてお話します。挨拶という言葉の意味は“心を開いて相手に迫る”ということであり、コミュニケーションの基本です。皆さんが人に挨拶されても無視して挨拶を返さなければ、その人とのコミュニケーションは絶対に成り立ちません。皆さんはいずれ社会に出ることになりますが、今大学を出て仕事に就いても3年以内に30%が退職しています。この理由のほとんどが“他の人とのコミュニケーションができない”という人間関係によるものです。
  挨拶については一生忘れられない苦い思い出があります。四国支店長時代にあるA営業社員がお得意先を訪問した際、しっかりとした挨拶をしなかったため、その会社の社長から「〝A君を出入り禁止〟つまりもう会社に来なくてよい」というお叱りの電話をいただきました。その会社に商売に行けないということは当然商品を仕入れてもらえないということになります。やがてA君がとぼとぼと帰ってきました。事情を聞くとA君は大きな声で挨拶することなく事務所に入っていったそうです。すると社長から「君は誰だ」と聞かれたので、松下電器のAですと答えたところ「何、君が松下電器の社員?うちの会社には一切出入り禁止だ」と言われたという訳です。「社長、申し訳ありません。私の指導不足です。これからよく指導しますから、何とか考え直していただけませんか」と申し上げても許してくれません。
  この社長は松下幸之助氏の大ファンでした。そして「今は厳しい経済環境だが、暗い表情で下を向いていたら売れるものも売れない。このような時こそしっかりと挨拶や掃除をして、明るく前向きに行動すべきである。自分はいつも松下電器の社員の姿勢を見て本当に素晴らしいと感じている。」ということを常々話しておられたようです。だからA君の態度は許せないというのです。
  それで海に向かってA君には大きな声で挨拶の練習をさせることにしました。しかし、どうしても大きな声が出せません。今まで大きな声で挨拶したことがなかったのです。
  皆さんの中には、挨拶や服装はたいしたことではない。今はやらなくても社会に出たらしっかりやるから大丈夫だと考えている人も多いのではないかと思います。しかし、このようなあたり前のことは一朝一夕ではできないのです。皆さんは簡単なことをおろそかにせず、今のうちにしっかりとした習慣をつくっておいて欲しいと思っています。〟