挨拶の大切さ~前味・中味・後味
5月13日(水)、高校の全校朝礼を体育館で行ない、次のような話をしました。
〝前回の朝礼ではしっかりとした挨拶をしなかったために〝出入り禁止〟になった営業マンの話をしましたが、もし彼が大きな声で爽やかな挨拶をしていたら、恐らく得意先の社長から〝君はなかなか良い挨拶をしているね。出身はどこかね。〝というように会話が弾んでいたと思います。このように挨拶というのは人の第一印象を決める大きなポイントなのです。
皆さんはこの第一印象はどれくらいの時間で形づくられると思いますか。わずか6~7秒という短い時間なのです。第一印象が決まる大きなポイントは挨拶、服装、言葉づかいです。
人間は知らず知らずの間に評価する習慣が身についています。そして、会社でも個人のお店でも人でもあらゆるものが評価の対象になりますが、概ね「前味」「中味」「後味」という3つのステップを経て決まることになります。
わかりやすいようにお寿司屋さんの例を取り上げますと、店に入った時の「いらっしゃい」という元気な挨拶や店の雰囲気が前味です。そして、主人のお薦めに従って注文すると出てきたお寿司は実に美味しい、これが中味です。最後に勘定を払うと「有難うございました。またどうぞ」という声と共に両手でおつりを渡される、そして思っていたより安い、これが後味です。このような態度に接するとまた来ようという気持ちになります。この例でもわかるように繁盛しているお店は、前味・中味・後味の3つが揃っています。
これは人間でも同じです。第一印象が爽やかである。色々と話し合ってみるとなかなか素晴らしい。この人となら末永く付き合いたいということになります。このような人には多くの人達が集まってきます。この結果、数多くの有益な情報が齎(もたら)されることになるのです。社会で活躍するためには衆知をあつめることが大切ですが、皆さんはこの最大のポイントは挨拶であることを是非理解しておいて下さい。〟