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マイ箸運動の勧め

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  北海道から修学旅行の様子がホームページを通じて次々と届けられています。今のところ全員が元気で通常の学校の授業では味わえないさまざまな体験をしているようです。今回の修学旅行の大きな目的は環境に対する理解を深めるということですが、その中の一つに全員が〝マイ箸〟を作るというプログラムが入っています。昨日のブログにはこのマイ箸作りのことが掲載されていますので、これに関連して、わが国における〝割り箸〟についての実態を紹介します。
  現在、日本で一年間に使用される割り箸は約250~260億膳です。一人平均では何と200膳という数字になります。かつて、わが国においては森の間伐材を使用して割り箸を製造しており、1998年までは北海道と奈良県が、国内の使用量の約70%の割り箸をを作っていました。。一方、1980年代からはファーストフード系の飲食店や弁当屋さん、コンビニエンスストアの台頭によって割り箸の需要が急増することになりましたが、これと共に海外からの安い割り箸の輸入が増加し、1990年以降は低級品が中心であった北海道の割り箸製造は急減、奈良県も大きく製造が落ち込みました。そして、一膳数十円する高級なものしか採算が取れない状況に陥ってしまったのです。当初の輸入先はロシアやカナダ、インドネシア、韓国、中国等でしたが、今ではほとんどが中国製になっています。中国では北部で木製箸、南部で竹製箸が作られていますが、すべて木や竹を伐採し植林を行なわないため環境に大きな問題が生じてきているのです。また、日本においても林業従事者の高齢化により、下草刈りや間伐材の手入れができなくなってきており森の荒廃を招いています。
  私も常にマイ箸を持ち歩くようにしていますが、地球環境を守るという視点からは一人ひとりが使い捨ての割り箸を極力使用しないということが必要なのではないかと思っています。今回のマイ箸作りを機に生徒達が、真剣に環境を考えるようになってくれることを期待しています。