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食物連鎖と生態系

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  今回の北海道の修学旅行においてはエゾシカやヒグマの生態について調べることになっていますが、どのようにして生態系が成り立っているのかを紹介します。生態系を構成している生物は、その役割から「生産者」「消費者」「分解者」の3つに分類することができます。
  生産者というのは〝光合成によって太陽の光エネルギーを有機物に変える生物(植物等)〟です。消費者というのは〝生産者の作ってくれた有機物を直接的、間接的に利用する生物(動物等)〟です。分解者というのは〝生産者や消費者の遺体や排泄物の中の有機物を無機物に分解する生物(菌類等)〟です。
  このように「食う⇔食われる」という関係によって直線上に繋がっているものを〝食物連鎖〟と言いますが、実際は網目状にからまっているので食物網と呼ばれています。言い換えると、太陽の光エネルギーは生物の力によって形を変え、私達の栄養源(炭水化物、タンパク質、脂質等)となり、やがて分解されて自然界に戻されていくことになります。このようにエネルギーを封じ込めるために用いられた二酸化炭素や窒素等は自然界を巡回しているのです。
  食物連鎖についてはそれぞれの生物の量的な関係が問題になります。自然界では食う方が多くなれば食われる方は少なくなりますが、食われる方が少なくなれば餌が減ることになり、最終的には食う方が少なくなります。このように「食う⇔食われる」という関係を通して生物の量的なバランスが保たれているのです。
  現在いたるところで生態系、自然界のバランスが崩壊してきていますが、この中には人間が自分達の生活を充実させるあまり引き起こしてきたものも数多くあります。今一度、生態系というものについて考えてみたいものです。