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高校2年修学旅行に向けて

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      □■兵庫県森林動物研究センター横山真弓先生の環境講座■□
  高校2年生は定期考査を終えて、来週から高校時代における最大のイベントである北海道への修学旅行に出発します。
  今回の修学旅行については、これまでの〝生徒相互の理解と親睦および集団・共同生活での自立と協調〟〝農業従事者とのふれあいを通し勤労の尊さと「食」への関心を高める〟に加えて、新たに〝「森」に学び、生態系維持のための取り組みを知る〟という環境に関する内容が盛り込まれています。
  そのため、本日は兵庫県森林動物研究センター主任研究員である横山真弓先生をお招きして,環境教育講座を開催しました。横山先生は大学時代に北海道で生活され、シカやヒグマの生態やこれらの動物と人間とのトラブル等についての調査研究をしてこられた方で、現在は兵庫県で活動されています。
  講演の主な内容は〝人と野生動物との軋轢(あつれき)解消を目指して〟というものでしたが、問題点は農林業の被害だけではなく野生動物に対する恐怖心、絶滅の回避と保全、森林・生態系への影響、人畜共通感染症の危険性等数々のものがあるようです。驚いたのは北海道でのシカの被害総額は年間20億円に達しているという事実です。過去は50億円であったということからすると減少してきているようですが、自然界は食うもの、食われるもののバランスによって生態系が維持されていることが必要であり、これが崩れると生態系が破壊されてしまいます。そして、生態系を守るためには〝人〟〝野生動物〟〝自然環境〟の調和を保つ『ワイルドライフマネジメント』が大切であるとのことです。
  今回の修学旅行では森に入ってヒグマやエゾシカの生態を調べるプログラムが準備されていますが、是非〝何が起こっているのか、何が原因なのか、何を解決すれば良いのか〟を考えて欲しいものです。
  本日は講演に続いて結団式を開催しましたが、団体行動のルール等を遵守しお互いに協力することにより、修学旅行を実りある思い出深いものにして欲しいと思っています。