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中学校全校朝礼~環境問題の原因

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  6月10日(水、)、生憎の雨天のため、中学校の全校朝礼を体育館で実施しました。通常であれば今週は高校の全校朝礼ということになりますが、高校2年生が来週からの北海道への研修旅行に先立ち定期考査に入っているため、先週に続いて中学朝礼を行ない次のような話をしました。

  〝今月は環境月間ということで、本来ならばさまざまな活動がスタートしていなければなりませんが、新型インフルエンザの影響で環境フォーラムが延期になりました。近年、地球の温暖化が進んだためにさまざまな憂慮すべき現象が起こってきています。北極や南極の氷が溶け出す、大型ハリケーンが発生する、大洪水の一方で干ばつが起きる、海面が上昇しツバルやベネチアやオランダなどは水没の危機に晒(さら)されている、マラリア等の伝染病も拡大してきている、北極熊の生息地も縮小してきている、等です。
  何故このようなことが起こってきているかと言うと、その根底にあるのは地球の人口が爆発的に増えてきたからです。地球の人口はこの100年間に3倍以上になり、現在は68億人です。そして、なお1年間に約8000万人ずつ増加してきています。これは1日で20万人、1分で140人という計算になります。この人口増と共にこの100年間で世界は大きく変わってきました。少なくとも自動車、エアコン、冷蔵庫、テレビ、携帯電話、コンピュータ、給湯器等の製品や高速道路、高層ビル等はありませんでした。このように先進諸国の人達は次々と豊かな生活を享受してきたのです。現在、世界には電気も水道もない生活を送っている人がたくさんいます。そして、これらの人々がより良い暮らしを求めていくのは当然です。特に、この10年間で人口が日本の10倍もある中国やインドが急速な経済発展を遂げるようになってきました。これと共に生活水準は向上し、エネルギー消費量は増え、温暖化ガスの排出量が増えてきているのです。

  自分達さえ良ければ後世や他国の人がどうなっても良いという考え方は絶対に避けなければなりません。温暖化のもたらす危機は解るが、「自分ひとりではどうしようもないから行動しない」とか「後のことは考えずに今を楽しく生きよう」ということでは環境は改善されません。無駄な照明を消す、冷暖房の温度を調節する、シャワーを流しっぱなしにしない等自分達でできることはいくらでもあります。
  一人ひとりのできることは限られていますが、多くの人が集まれば大きな力になります。環境月間にあたってまず身近なことから始めてください。〟