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国家百年の計を打ち立てる

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  世界各国からも注目されていた衆議院選挙は民主党が300を越す議席を獲得し圧勝するという結果になり、自民党は1955年の結党以来、初めて第1党の座を明け渡す歴史的な敗北を喫することになりました。この選挙結果についてはマスコミ各社がさまざまな分析を行なっていますが、現状のままではどうにもならないという民意の反映であると思います。
  振り返ると、わが国は第2次世界大戦後の苦難期をなんとか乗り切り、その後国民の総力を結集することにより世界の国々からも奇跡と絶賛される経済発展を遂げました。そして1980年代、日本は世界で一人勝ちとまで言われるような絶頂期を迎えたのです。今思えばこの時に将来の青写真いわば国家百年の計を描くべきだったのですが、うまくいっている時にはどうしても安易になりがちです。目先のこと、自分のことを中心に考えるということに終始してしまいました。やがてバブルが崩壊して税収が減少することになっても、歳出を絞ることなく、いたるところで予算のバラマキが行なわれることになりました。そして、足りない部分は赤字国債で賄うというパターンが定着することになり、今やこの累積金額は870兆円という膨大な金額にのぼっているのです。また、失業者も増加の一途を辿っています。
  一方、日本には環境を中心とした新技術が続々と生まれてきています。これらを活用して新たな産業を育て、経済を立て直すことによって世界をリードしていかなければなりません。そのためには政府が長期的な展望に立った〝国家百年の計〟を打ち立てると共に国民一人ひとりが自分のことだけを考えるのではなく痛みを分かち合うという気持ちを持つことが大切であると思っています。