終戦記念日にあたって
本日は64回目となる終戦記念日です。政府主催の全国戦没者追悼式が日本武道館で開かれ、戦没者の冥福を祈ると共に平和への誓いを新たにしましたが、戦没者の父母の参列者はゼロ、妻はわずか1.3%にとどまり、戦没者の子どもが3分の2、戦後生まれの参列予定者も6.8%を占めたようです。これから戦争を全く体験したことのない人が日本人の大半を占めるようになり、戦争の悲惨さが次第に風化されるのは間違いありません。人類は過去何度となく戦争をしてきましたが、いかなる戦争も人々を幸せにすることはありませんでした。
太平洋戦争では軍人230万人、一般人80万人、あわせて310万人が亡くなりましたが、日本だけにとどまらずアジアの国々を中心に約1680万人の死者が発生しました。この中には戦争下の劣悪な生活環境の下での餓死者や病死者も多数含まれています。また、東京や大阪といった大都市を中心に無差別爆撃が行なわれ、広島や長崎に大量殺戮兵器である原子爆弾が投下されました。年月が過ぎ被災した人の平均年齢は70歳をはるかに超え、この出来事が風化されようとしていますが、日本は世界で唯一の原子爆弾被爆国です。
今、世界ではいたるところで紛争が発生しており、核を保有する国も増えてきています。仮に核戦争になれば人類が滅亡するばかりでなく、地球そのものが消滅してしまう恐れもあります。終戦記念日にあたって、世界の平和と核廃絶を強く訴えていきたいものです。