自家製の梅干し
今年は梅雨明け宣言後も相次いで台風が到来する等ぐずついた天気が続いており、恒例になっている梅の天日干しの機会がないままお盆を迎えることになりました。本日はようやく天気が回復し、本格的な夏の日差しが戻ってきたため、朝から梅の天日干しを行ないました。わが家では〝無農薬で添加物の一切使わない10%の減塩梅干〟を10年以上にわたって漬けており、毎年何人かの方にお送りしています。
梅干の効用については以前にも紹介しましたが、梅干は素晴らしい先人の知恵の所産であると思います。梅は梅雨時に多くの実を付けますが、そのままでは食べることはできません。しかし、青い梅を塩にまぶして焼酎をふりかけ、重石を載せて数日置くと梅酢が出てきます。この後、赤紫蘇(しそ)の葉を塩もみして〝あく〟を抜き、梅酢に加えると鮮やかな赤色に変わり、一ヶ月ほど置くと梅の実も赤く染まってきます。この状態になると青梅の毒性が完全になくなり、健康食品に生まれ変わるのです。
梅干というのは日本以外の国にはあまりないようですが、世界に誇れる食品の一つかも知れません。梅干は酸っぱいため酸性食品と思われがちですが、実はアルカリ性の食品であり、殺菌力もあるため食中毒を防ぐと共に血液をさらさらにする効用があるようです。このままでも十分食べることができますが、三日三晩強い日光の下でカラカラに乾かし夜露にあてると、梅肉が種から外れやすくなります。それと同時にカビの防止にもなります。また、二年前から保存する際にガラスの容器ではなく瀬戸物の壷に変えたところ、いつまでも鮮やかな赤色を保つことができるようになりました。明日も良い天気のようなので、引き続き天日干しをしたいと思っています。