« 大きな可能性を秘めた環境技術 | メイン | 大阪府教育委員就任にあたって »

食物の無駄をなくす~蔓割れのりんご

tusin132rinngo.jpg tusin132rinngo2.jpg 

  最近は会社を退職して農業を始める人も徐々に増えてきているようですが、私の知人にも新たなチャレンジを始めている人が何人かいます。その中の一人にパナソニックの販売会社を中途退職し、青森県津軽郡で減農薬のりんご栽培園『アップルファームおさない』を経営しておられる長内 哲氏がいます。
  数年前、朝に果物や野菜ジュースを飲むのが健康に良いということを聞き、りんごと人参のミックスジュースを飲み始めました。しかし、スーパーで販売されている色が美しく形の整ったりんごには農薬が含まれている可能性がありますし、折角りんごを買ってきてもジュースにすれば同じことになります。そのような折、長内氏に相談したところ「自分の農園では極力農薬を使わないようにしていること。蔓割れや打痕のあるりんごが大量に発生するが、味は変わらないためジュースにするのならこれで十分である。」いう返事をいただきました。それ以降この蔓割れりんごを毎年注文することにしています。
  9月になって食品売り場にはようやく今年採れたりんごが並ぶようになってきましたので、先日連絡したところ早速新鮮なりんごを送ってくれました。そのまま皮を剥いて食べたり、ジュースやジャムにして美味しくいただいています。
  十分食べることのできるりんごを廃棄しているということを聞けば、食糧難で困窮している国の人達は驚くことでしょう。日本ではこれまであまりにも食物の外見にこだわり、規格外の品物については廃棄する等の処理をしてきました。しかし、これからは〝使えるものを使わず、逆に費用をかけて廃棄する〟というやり方を見直し、食物の無駄をなくしていかなければならないと思っています。