巨大地震の恐怖
近年、インドネシア、中国、今回のハイチと世界中で大きな地震が発生しています。そのため、地震に対する関心が高まり色々な角度からの研究も進んできています。地球の表面は10数枚のプレートに分かれており、1年に数センチの速さで動いているそうです。
日本列島付近はユーラシアプレート、太平洋プレート、フィリピン海プレートが寄り集まっており、地層的には極めて不安定な状況下にあります。そして、地中には地震等で生じた割れ目に沿って地層がずれた断層といわれる亀裂が走っており、次第に歪みが大きくなると元に戻ろうとする力が働き地震が発生することになります。日本およびその周辺には地震を引き起こす可能性のある活断層が無数にあり、地震は1年間に10万回以上、1日では平均300回以上も発生しています。
地震の強さはマグニチュードが使われますが、これと震度とは必ずしも一致しません。日本ではM6クラスの地震は1ヶ月に1回、M7クラスは1年に1回、M8クラスは10年に1回の割合で発生しています。阪神淡路大震災のマグニチュードは7.2でしたが、深さ20キロの内陸で発生したため、震度7という大きな揺れに繋がったのです。参考までに中部・中越地震ではM6.8、四川大地震ではM8.0でした。
そして、世界では1年に1回の割合でM8クラスの地震が発生していますし、直近の100年間ではM9という巨大地震も5回発生しているのです。そして、マグニチュードが0.2大きくなるとエネルギーは約2倍に、1大きくなると約32倍に、そして2大きくなると実に1000倍になります。
スマトラ沖の地震のマグニチュードは9.1ということですから阪神淡路大震災(M7.2)の1000倍近いエネルギーであったというこということになります。そのため、この地震によって引き起こされた大津波を含めて20万人を超える死者を出したのです。また、1960年に発生したM9.5のチリ地震の際には遠く離れた日本にも大津波が到達し各地に大きな被害をもたらしました。
将来発生すると言われている東南海地震はM8くらいと予想されており、現在さまざまな予知システムの研究が進んでいますが、いずれにしても地震に対する知識をしっかりと持ち、できる限りの対策をしておきたいものです。