高校新校舎~太陽光発電システムの導入
(イメージ) (学園のシステム)
高校の新校舎は環境に配慮した学校設備・新エネルギーの活用をはかるため、太陽光発電システムを導入することにしています。これは太陽の光エネルギーを直接電気エネルギーに変換して発電を行なう仕組みです。発電される電気は直流ですので、一般電源と同じ交流の電気に変換するパワーコンディショナーという装置が必要です。
この装置で交流に変換された電気はその後、分電盤を通り教室の照明エネルギーとして使用されます。空調も含めて全教室の電気をすべて太陽光発電で賄うためには膨大なパネルが必要となるため、新校舎の普通教室(7教室×3学年=21教室)の照明相当分を賄える、20kwの太陽光発電設備にしました。そして、建築当初は5kwの発電能力を有する太陽光パネルを設け、段階的に増設していく計画です。このため、実際には電力会社(関西電力)から供給される電気と併せて使用することになります。単純に計算すると、初年度については5教室分にしかなりませんが、近年パネルに関する技術は急速に進んできており、性能は大幅にアップすることが期待されます。恐らく数年先には20kwを大きく上回る電力が確保できるのではないかと思っています。
また、この太陽光パネルの学校への設置は、文部科学省のエコキャンパス推進事業に指定されており、事業経費3分の1以内の補助金を受けることができるようになっていますので、この制度を活用させていただくことになります。
現在、わが国におけるエネルギーの自給率は原子力を除くと約4%しかなく、この自給率を引き上げていかなければなりません。そして、一方では2020年までにCO2の1990年比25%削減をはかろうとしています。これを同時に実現していくためには、さまざまなクリーンエネルギーの創出が不可欠です。
今回、導入する太陽光発電は大きく環境保全に貢献します。例えば20kwシステムの場合、地球温暖化の原因のひとつであるCO2の削減効果は高さ10メートルのクスノキに換算して約20本を植林した効果があり、1年間のCO2削減効果は18リットル灯油缶で約310缶の石油を節約した計算となります。
本校では、この太陽光による発電の取り組みをビジュアル化することによって、環境教育に結びつけていく予定です。