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高校新校舎~樹木の保全と緑化の推進(Ⅱ)

斜面 003-1.jpg 里山設計図001-1.jpg
(現在の斜面・雑木林)              (里山風植栽設計図)

  国道沿いの校門(南門)から学園に入ると左側の石垣の上に細長い斜面が広がっています。一番上部には根が横に伸びるニセアカシヤそれにサクラが幹を連ねていますが、中段は昼間でも日陰になる部分も多く、ササや雑木が雑然と繁茂しています。家に例えれば玄関にあたる場所がこういう状況では、折角新校舎が完成しても環境面での調和を保つことができません。
  そこで、今回、卒業生で造園業の翠龍園・阪上氏にこの斜面の再生プランの作成をお願いしました。阪上氏によると、再生にあたっては〝半分日陰の斜面地であるため、極力水遣り等の管理の手間がかからないようにすること〟と〝中段に群生しているネザサや雑木の繁殖を抑える手立てを考えること〟の二つがポイントであり、次のような具体案が示されました。
  『上段には日本の本来種であるアジサイ・ウツギ等の背の低い木を、下段には大株で寿命が長く丈夫なクリスマスローズやアガパンサスなどの宿根草花を、また、所どころアナベル(白いアジサイ)やユキヤナギといった木を植えることにより、デザイン的に変化を付けます。そして、生徒達が緑の自然環境の素晴らしさを知り、樹木を大切にするという気持ちを持ってくれるように、できるだけ自然のまま育てることにより里山風の雰囲気を醸し出すようにします。また、ネザサの繁殖を抑えるように生育旺盛な中低木で斜面地を覆う方法をとります。』
  このプランに基づいて、間もなく工事を開始します。新校舎が完成する3月末には美しい里山に生まれ変わることになります。そして、5月頃からはヒラド・サツキ・アジサイ等が斜面を賑わせてくれることでしょう。
  なお、高校3年の卒業記念樹もこの里山の中に植えるよう計画しています。