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高校新校舎~木の命を生かす

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(美術室のスギの作業用イス)       (面談コーナーのイスのデザイン設計図)

  新校舎には和歌山の杉を使った手作りの家具を配置することにしています。紀州というのは昔の和歌山県の呼び名ですが、別名「木の国」とも呼ばれていたようです。今回は日高川町の玉置町長の紹介で、県の森林整備課の河野氏に大変お世話になりました。いずれもスギの板の手ざわりを残した温かみのあるイスや机に仕上がる予定で、「生徒会室」には机を、「美術教室」には作業用のイスを、また他校の質問コーナーにあたる「交流スペース」には大きな本棚を設置します。そして、これまで生徒たちが先生にマンツーマンで勉強を教えてもらっていた「面談コーナー」には新たに手作りのイスとテーブルを並べ、生徒達が自由に談笑できるミーティングスペースとして活用できるようにしています。

メタセコイアのキーホルダー 002-1.jpg H22.2.9樹木 016-1.jpg
(生徒会が作ったキーホルダー)      (メタセコイアの手作りベンチ)

  また、メタセコイアを移植する際に裁断した幹の上部についても廃棄せずに再利用をはかりました。一つ目は昨年の文化祭において生徒会のメンバー達がメタセコイアの小枝から木片を沢山作り、穴をあけてキーホルダーを製作して販売しました。二つ目は校務員さんが一番太い切り株を割ってベンチを作ってくれました。これまで生徒達の成長を見守ってくれていたメタセコイアが今度は新しい役目を果たしてくれることになります。このベンチに座って、生徒達が命を生かすことの尊さを身をもって感じて欲しいと思っています。
  更に新校舎の玄関を入った正面にある「60(ろくまる)ホール」の床材は、ウイスキーオークを使用しています。その役目を果たしたサントリーのウイスキー樽を新しい家具材のフローリングとして生まれ変わらせたものです。このように、今回の新校舎は色々な面で環境に配慮した構成になっています。