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修了式を終えて

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  3月23日(火)、本年度の修了式と離任式を学園講堂で行ないました。最初に生徒会役員の司会による表彰の後、修了式において次のような話をしました。

  〝先程、皆さんに表彰状をお渡ししましたが、これだけ多くの表彰を受ける生徒がいる学校は少なく、本当に素晴らしいことであると思います。皆さんはこの一年間、色々な面で成長し、それぞれ進学・進級することになりますが、今日は「感謝」と「自立」というテーマでお話したいと思います。
今、2頭の馬がいたとします。1頭は何日も食べ物をとらず水も飲んでいません。もう1頭は食べ物も水も十分とっています。この2頭の馬を湖のほとりに連れて行ったとします。皆さんは、どちらの馬が水をたくさん飲むと思いますか? 当然喉の渇いている最初の馬ですね。
  現在、地球には68億人が住んでいます。しかし、今から110年前の1900年当時の人口はわずか17億人、今の四分の一に過ぎません。言い換えると、世界の人口はこの110年間で4倍になっており、なお年間では8000万人ずつ人口が増えています。これは1日に直すと22万人、1分間では150人ということになります。今世紀半ばには恐らく90億人を超えるでしょう。世界には十分な食べ物もない人が数多くいます。また、電気、ガス、水道のない生活をしている人が80%を占めています。そして、皆さんのような子ども達は労働力として欠かすことができません。何キロも離れたところまで、水汲みに行っています。学校に行きたくても行けません。このように勉強したくてもできない子ども達がたくさんいるのです。
  これまで、皆さんは1年間、仮校舎で勉強してきました。この間、不自由なことがあったかもしれません。でも電気もあり、エアコンもついており、蛇口をひねると水も出ましたね。もし、この校舎を恵まれない国の子ども達に提供したら、どれだけ喜ぶことでしょう。皆さんは、今の生活を当たり前のように考えていませんか?学校に行ける、学校で勉強できる、また大学に行けるということは、本当に恵まれた凄いことなのです。お父さん、お母さんをはじめ多くの人に感謝して欲しいものです。
  皆さんは、お父さんやお母さんからよく“勉強しなさい”と言われていませんか?勉強は人に言われてするものではありません。皆さんは自分ひとりで生きているわけではありません。多くの人に“生かされている”のです。つまり、多くの人達から助けてもらっているのです。皆さんが勉強しているのは、将来社会に出て多くの人たちを助けるためなのです。自分のことは自分でするという気持ちで、これから約半月間の春休みを過ごしてください。皆さんが「早寝・早起き・朝ご飯」といった規則正しい生活を心がけ、しっかりと勉強してくれることを願っています。〟