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プラス思考で前向きに生きる (Ⅱ)

  過去の歴史が証明しているように、今回の不況も新しい技術革新が起き時代が変わるチャンスであると前向きに受け止めることが大切です。日本の現状については「資源がない」「人口が減少する」「急速に高齢化が進む」「地震が多い」といったことがマイナス要因としてあげられます。しかし、資源がないといっても周囲が海で囲まれているため、海洋面積は世界第6位でほとんどが未開発です。人口が減るといっても1億人を超えている国は世界193カ国の中で、わずか11か国しかありません。また高齢化については多くの国が早晩経験することであり、日本が仮に医療や年金等の問題を解決するノウハウを確立すれば、これは素晴らしい財産になります。地震が多いということで、住宅や原子力発電所の耐震基準や予知の取り組みでは先行していますが、最近世界で大地震が頻発していることを考えると、これも大きな武器になります。更に、世界に誇る環境技術や販売ノウハウ等も数多く有していますし、何と言っても日本人が本来有している〝もったいない精神〟や〝相手に対するおもいやり〟や〝共生〟〝日本食〟〝伝統文化〟といったものはこれからの国際社会において大いに役立つことになると思われます。
  今後、世界の人口が急増する中で、グローバル化がますます進展することになり、活躍する場はどんどん広がります。しかし、急速に世の中が変化するため、折角身につけた専門知識もすぐに陳腐化してしまうことになります。これまでのように一旦専門知識を習得すれば何年にもわたってこれを活用することにより、安定した仕事に就けるということはなくなってきます。言い換えると、どの大学を出たかということは大きな意味を持たなくなり、真の実力がためされることになります。従って、社会に出てからも絶えず新しいことへ挑戦する、新しい知識・技能・ノウハウを取り入れ錆つかさないようにする、という姿勢が大切なのです。また、色々な国の人達と共に働くということも必要になってきます。当然のことながら語学力やプレゼンテーション能力はもとより、グローバルな視点が求められます。突きつめると社会で活躍するためには、知識・情操・意志の三つのバランスがとれている事が大切です。知識には「基礎知識」「専門知識」「一般常識」といったものが含まれますが、これらは比較的点数ではかれるものが多いようです。そして情操には「おもいやり」「真心」「素直な心」「感謝」「情熱」といったものがあり、意志には「ゆるぎない志」「我慢強い」「根気」といったものが含まれますが、これらは点数ではかれないものなのです。言い換えると、社会で活躍するためには「点数ではかれる力」と「点数ではかれない力」の二つが必要になってくるのです。そして、このベースにあるのは、人間としてのしっかりとした根っこです。
  これからは常に人生を通じて人間力・人格をしっかりと磨くと共にプラス思考で前向きに生きるという姿勢を持ち続けて欲しいと思います。