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強い思いが道を拓く

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  本校に入学する生徒はほとんど全員が大学進学を目指しており、希望する大学に合格するために必死に努力しています。しかし、大学に進学するということが最終目的ではありません。あくまで社会で活躍するための専門知識やスキル、幅広い教養、人間力等を身につけるための場なのです。このような考え方に立てば、将来どのような仕事に就きたいのかを明確にして大学・学部を選ぶということが大切になってきます。
  本日は、高校時代から将来の進路を考えて大学に進学したN君を紹介したいと思います。N君は今週の木曜日に来校し現役後輩諸君に話をしてくれました。
  彼は高校時代から自動車が好きで、慶應義塾大学の電気自動車研究室に進みたいという強い思いを持っており、SFC(湘南藤沢キャンパス)のAO入試に挑戦しました。この時に彼が示したのは「自分の人生を、良い自動車社会を作ることに捧げる」 という言葉でした。そして、この思いが認められ見事合格し、入学後は自動車開発の現場体験、これまで憧れていた多くの人達との出会い、EVタクシーコンペにおける研究室としての優勝、車の開発にあたってのコンセプトづくり等を体験しました。N君は現在四年生ですが、既に自分の希望する某自動車メーカーに就職が内定したとのことです。
  実は昨年、N君は企業の就職試験を受ける直前に、自動車業界を取り巻く環境や課題、面接にあたっての心構え等について教えて欲しいということで、私のところにやって来ました。その時に色々とアドバイスしましたが、「何としても自動車に関係した仕事をしたい」という強い思いがひしひしと伝わってきました。今回、彼の夢が実現したという事をお聞きし、本当に良かったと思っています。しかし、これからがいよいよ本番です。社会に出てさまざまな経験をすると思いますが、是非〝良い自動車社会を作ることに捧げる〟という初志を実現して欲しいものです。
  後輩達に伝える最後のメッセージは「自分の好きなことをした方が絶対楽しい」 です。何事も強い思いがなければ実現しません。自分の好きなことを真剣に考え、それを追求していくことで必ず道は拓けると思っています。