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道成寺~日本の歴史を知る

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  この連休を利用して、和歌山県日高郡日高川町の玉置俊久町長を訪問しました。同氏はパナソニックの四国支店時代の同僚ですが、会社を早期退職して帰郷し、減農薬のみかん栽培を行なうと共に観光協会の会長や文化財保護審議委員、(財)笑の里評議員、玄子地区ほたるを守る会、魅力あるふるさと「日高」づくり、手づくりログハウス倶楽部等の要職に就任され、地域の活性化に尽力してこられました。その後、昨年5月に日高川町長に当選され、新しい町づくりに取り組んでおられます。また、今回の新校舎の一部には和歌山の天然木を使った机と椅子を入れることにしましたが、同氏に大変お世話になりました。折角の機会ですので、白崎海岸と道成寺(どうじょうじ)を案内していただきました。
  道成寺と言えば、能楽、歌舞伎などの芸能にとりあげられている安珍・清姫の物語の舞台になったお寺として有名です。実は、私もこの認識しかありませんでしたが、同寺の小野俊成(おのしゅんじょう)副住職の説明をお聞きして、実に由緒のあるお寺であるということが分かりました。建立されたのは、大宝元年(701年)ですから、平城京より前ということになり、和歌山県下に現存するものでは最古の寺です。同寺は文武天皇の勅願により、義淵僧正を開山として、紀大臣道成卿が建立したと言われていますが、別の伝承では、文武天皇の夫人である藤原宮子(藤原不比等の養女で聖武天皇の母にあたる)の願いにより文武天皇が創建したとも言われています。
  また、道成寺は当初法相宗(ほっそうしゅう)でしたが、江戸時代に入って紀州徳川家の命で天台宗に変わったとのことです。最初に、ご本尊である国宝の千手観音菩薩様や二十数体の仏様を拝観しましたが、この千手観音様は、1300年前に作られており、日本で最初か二番目の古さです。千手観音像は42本の手で千手を代表させるのが一般的ですが、道成寺の像は2本多い44本の手を有しているとの事です。その後小野副住職から「安珍清姫」の絵巻物を見せながらのユーモアたっぷりの説明を受けました。また、北面の本尊は「北向観音」と呼ばれ、33年に一度、33日間だけ公開される秘仏となっています。更に同寺の建物の配置は調和のとれた素晴らしいもので、法隆寺とほぼ同じとのことです。そして、『妻寶極楽』の色紙をいただきました。
  現在、平城遷都1300年祭が開催されていますが、わが国の歴史についてまだ知らないことが多く、これを機会にしっかりと学習していきたいと思いました。