経済知力をはかる日経テスト
6月13日(日)、第4回の『日経テスト』が札幌、仙台、東京、横浜、名古屋、大阪、広島、福岡の全国8都市で実施されました。この正式名称は「日経経済知力テスト」と言い「Test of Economic Sense and Thinking」 の略称であり、日本経済新聞社と日本経済研究センターが連携して2008年からスタートしました。
近年、アメリカの一極体制が崩れ、中国やインド、ブラジルといった新興国が台頭する中で、日本経済の勢いは失われ、世界経済の中での日本の地位は低下しつつあります。大した資源もなく人口減少に転じた日本は放置しておけば衰退の道を転がり落ちるという危機感から、日本を再び成長軌道に乗せるためには、政治・経済を含めさまざまな局面でのイノベーションが必要であり、これを担う〝経済知力〟を有する人材育成が大切になります。この経済知力というのは、自ら問題意識を持って「学び 考え 新しいビジネスを創造する力」です。そして、現在、富士通、西武百貨店、パナソニック、アデコ、新生銀行、トランスコスモス等、200社以上の様々な業種の企業で、新入社員の採用や幹部の昇進等に活用されています。
本校は「将来、社会で役立つ人材を育てる」ことを教育目標に掲げていますが、そのためには、教員自身が社会の動向を正しくとらえることにより、経済知力を身につけておくことが必要です。今回のテストにあたっては、社会科や若手の先生に受験を奨めましたが、どういう内容のものかを自ら知るために受けてみました。本日の大阪でのテスト会場は、大阪大学と大阪商業大学の2カ所ということでしたが、大阪大学の会場での受験者は581名、若い人に混じって高齢者の方の姿も目に付きました。
日経TESTの問題は四肢択一になっており、かなり広範囲に出題されています。ファッションや音楽に関する質問については名前すら分らないというものもありました。その上、問題数は100問もあり制限時間は80分ということで、一問を平均48秒で解答しなければなりません。そのため、ゆっくり問題を読む暇もありません。普段から相当勉強し、感性磨いておかなければ対応できないと感じました。とりあえず最後までやりあげましたが、全く見直す時間がないまま終了してしまいました。結果はともかくとして、久しぶりに頭の体操をすることができたというのが正直な感想です。
経済知力は、経済の仕組みや流れを理解し、新しいビジネスを生み出す能力を意味していますが、これからのビジネスリーダーを目指す人材に求められる必須の能力です。次回は10月3日(日)に実施されますので、皆さんも是非チャレンジして欲しいと思っています。