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雲雀丘学園の歴史を紐解く~創立記念日を迎えるにあたって

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  間もなく迎える10月1日は雲雀丘学園の60回目となる創立記念日にあたります。本年度は人間に例えると〝還暦〟という大きな節目ということになります。この日を迎えることができるのは、先輩諸兄をはじめ多くの関係者の努力やご支援のお蔭であると心から感謝すると共に、今一度原点に立ち返って、すべてのものを見直すという姿勢が大切です。そこで、この機会に創立当初の学園の状況やその後の歴史について触れてみたいと思います。
  
  創立された昭和二十年代の歴史を紐解くと、初代理事長である鳥井信治郎氏の「どうや、うまくいっているか、なんか困っている事はないか・・・」という心温まる言葉や支援を受けて、PTA・教職員・児童生徒が力を合わせて、学校をつくってきた様子が記されています。それぞれが土や砂を運び、草を刈って運動場や砂場をつくっていったようです。
  入学式や卒業式には、鳥井理事長が出席されて話をされましたが、その内容は決まって親孝行の話であり、朝起きたら、保護者に”お早う”、学校から帰ったら”ただ今”と言い、夜、寝るときは”お休みなさい”と挨拶しなさい。「親孝行の出来る人は、人間としても立派になれる」というものでありました。そして、今でも学園には鳥井先生の「親孝行な人は どんなことでも りっぱにできます。」という言葉が残っています。
  また、すべての学校には創立の精神があり、一般的には常に生徒の目に触れるところにおかれています。本校にも生徒の通学路に、次のような創立の精神が刻み込まれた記念碑が置かれています。

  〝孝道を人間の根本義と考え、社会のために尽くす精神を最も尊重し、より良い社会、国家を生み出すべく心を素直にもち、すべてに感謝の念を捧げ、健康な体力とたくましい実践力をもつ強い人間を創る事を念願しています。〟

  この冒頭に書かれているのが、親を大切にするという〝孝道〟です。また、理事長が社長を勤められていた寿屋(現サントリー)の新聞広告には「祝祭日には日の丸を掲げましょう」と必ず書いてあったそうです。
  これらの事からもわかるように、「保護者に孝行する人」「国を愛する国民」というのが鳥井初代理事長の精神であり、現在も雲雀丘学園の教育方針として受け継がれているのです。