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指定校推薦決定者への校長講話

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  10月2日(土)午後、平成23年度大学進学の指定校推薦決定者を対象に、今後の心構えについての校長講話を行ないました。本校に対しては多くの大学から毎年500を超える指定校推薦の枠をいただいており、単純に考えると大学や学部を選ばなければ全員が一般の試験なしに進学することができるということになっています。しかし、本人の将来のことを考えると、安易に指定校推薦の枠を使って大学進学するということは、決して良い結果にはなりません。
  本日は、事前に作成したレジュメを配布し、パワーポイントを使って質問もまじえながら約40分にわたってお話しました。
  私は最初に次のような問いかけをしました。「大学への進学が最終の目的か」「将来の夢や目標が明確になっているか」「高校での基礎学力は身についているか」「高校卒業までにやるべきことは決まっているか」「日本の将来は明るいか」等です。続いて、「これから情報化とグローバル化が急速に進展すること」「現在問題になっている食料や水、エネルギー等は世界の人口爆発が原因になっていること」「今後世界人口はますます増加し、途上国が急速に発展すること」「この中で、日本の競争力は年々低下してきており、少子高齢化社会を迎えてきていること」「日本の食料自給率やエネルギー自給率は先進国の中では最低の水準にあること」「OECD調査によると、教育レベルも低下してきていること」そして、「これからは技術革新により、新しい仕事やシステムが創出され、これに伴って真の意味での実力主義が浸透してくること」等を話しました。
  その後、大学の教授や職員、企業の人事責任者の学生や新入社員に対する生の声等を紹介し、残された高校生活をどういう姿勢で過ごすべきかを訴えました。生徒達の多くが日本の将来は暗いと考えているようですが、時代の変化が激しいということは、取りも直さずこれまでのやり方が通用しなくなるということです。言い換えると、経験のないものにとっては大きなチャンスがあるということになります。 
  大学進学は手段であって、最終目標ではありません。将来社会で活躍するためにはしっかりとした目標を設定し、現状とのギャップを明らかにした上で、これを埋めていくという取り組みが必要です。これからは是非「何を」「いつまでに」「どうする」といった具体的な計画を立てて行動に移していって欲しいと思っています。