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食料自給率(カロリーベース)が再び低下

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  現在の日本の状況については、書物や新聞等に紹介されていますが、最近は各省庁のホームページに詳細なデータが掲載されるようになってきています。私も休日には時々これらのデータを見るようにしていますが、参考になることが非常に多くあります。
  これまで、日本の食料自給率について何回か取り上げてきましたが、改善の傾向は見られません。農林水産省が今年の8月に発表した食料需給表によると食料自給率(カロリーベース)は再び40%に逆戻りしてしまいました。低下の原因は ①小麦と国内産糖(てんさい・サトウキビ)の生産量の減少 ②米の消費量の減少が原因です。平成18年(2006年)に39%になった自給率が40%、41%と2年連続で上昇し回復基調に入ったのではないかと思っていましたが、抜本的な対策が講じられていない現状では大きな改善は期待できないかもしれません。特に、米作を中心とした中長期的な農業政策が必要であると思います。
  食料自給率の推移を見ると、昭和40年(1965年)には73%であったものが、翌41年(1966年)には68%に、更に46年(1967年)には58%に、平成元年(1989年)には48%に、平成5年(1993年)には37%に低下し、その後40%前後の食料自給率が続いています。このように50年足らずの間に自給率は半分近くになってきているのです。
  人間の命を支える基本となる「食料」と「水」についての危機感が日本人には乏しいと感じています。この2つは、世界の人口や食料事情を長期的に見ると、看過できない問題です。学校においても家庭においても、食料と水問題については、全員がより一層関心を持っていかなければならないと思っています。