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恒例の避難訓練を終えて

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  1月12日(水)朝、中学・高校合同の避難訓練を実施しました。本校では阪神淡路大震災の教訓を風化させないため、例年この時期に避難訓練を行なっています。しかし、この大震災が発生したのは1995年(平成7年)で現在の高校2年生が生まれた年にあたります。従って、生徒達はほとんどこの地震については知りません。    
  本日は『地震により中央棟1階の厨房から出火し、停電した』という想定で行ないました。生徒達は机の下に頭を入れてしばらく待機した後、誘導係の先生の指示に従い、上靴のまま校庭に退出しました。放送開始から朝礼の隊形に整列するまでの時間は全学年が6分以内ということで、避難は無事完了しました。私は整列した全生徒に対して次のような話をしました。
  〝何故この時期に避難訓練をしているかと言うと、今から16年前の1月17日に阪神大震災が起こり、実に6434名の尊い命が失われたからです。今ここに集まっている人は約1300名ですから、約5倍の人数ということになります。実はこの中には1名の本校生も含まれていました。前日まで元気に学校生活を送っていた生徒がある日突然亡くなってしまったのです。皆さんは、ほとんどがまだ生まれていませんし、まだ1・2歳ということもあって、阪神大震災と言ってもピンとこないかも知れませんが、人の命の大切さを再認識し、この悲しい出来事を風化させることのないよう毎年この時期に避難訓練を行なっているのです。それでは最初にこの震災で亡くなられた方のご冥福をお祈りして、黙祷を捧げたいと思います。
・・・・・黙祷・・・・・
  〝災害は忘れた頃にやってくる〟という言葉がありますが、災害は何時でもどこでも予期せぬ形で突然襲ってきます。 そのために、今日は皆さんに3つのことをお願いします。
  1つ目は〝備えあれば憂いなし〟と言われますが、どこにいても常に避難通路を確認しておくこと。学校では災害が発生した際に避難するための避難経路と避難場所を掲示してあるので必ず確認しておくこと。また自宅や学校以外の場所では、必ず非常口を確認する等の習慣を身に付けておくこと。また、皆さんの家では家具が動かないように固定する等の準備をしておくこと。
  2つ目は不幸にして災害にあった時には、『おかし』と『もち』を思い出すこと。つまり避難する際には「押さない」「駆けない」「しゃべらない」の3つを守ること。また、二次災害を防ぐためには「戻らない」「近づかない」の2つを守ること。火災をはじめガス爆発や建物の倒壊、津波、水害等が続いて発生する可能性が高いということを理解しておくこと。
  最後に、本校では予期せぬ災害に備えて非常食を準備している。今年は3年毎の入れ替えの年になっており、皆さんに自宅に持ち帰ってもらうことにしているので、是非震災について家族で話し合ってください。〟