卒業式の式辞より~②共生・共に生きる
二つ目は『共生・共に生きる』ということです。
〝これからはますますグローバル化が進展し、BRICsに代表される新興国が急速に経済発展します。この結果、皆さんは物の考え方も宗教も生活習慣も異なる人達と共に仕事をしたり、生活をすることになると思います。
私は、この一年間、全校朝礼で皆さんにグローバル化というテーマでお話しをしてきました。このグローバル社会で皆さんが生き抜いていくためには、相手のことを理解し受け入れるということが大切です。『日本の常識は世界の非常識』という言葉があるように、自分達の価値観や考え方を前提に行動すると決してうまくいかないと思います。
また、この一方で日本という国の伝統や文化や日本人の良さを理解してもらうことが大切です。恐らく二十一世紀は『モノを追求する時代から地球環境や世界のさまざまな国の人達との共生をはかる時代』になるでしょう。どうか、皆さんは共生ということを常に心がけて、これからのグローバル社会を生き抜いてください。〟
最近は自分のことしか考えないという風潮が目立ちます。自分の思いを通すために相手を力づくで押さえるというやり方は避けなければなりません。相手の犠牲の上に立って成り立っていることは長続きしないのです。常に〝相手の立場を尊重し、自分がされたら嫌なことは相手にしない。また自分がして欲しいと思うことをしてあげる〟という姿勢が大切です。このことは個人だけではなく、企業活動における「お客様第一」の思想にも繋がっていくと思います。