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雲雀丘学園中・高校の学校経営~①創立の原点に立ち戻る

22.9-27.jpg 9.jpg     鳥井信治郎氏(初代理事長)
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  先日、学校経営の視点に立つというテーマを取り上げましたが、これから何回かに分けて本校における学校経営の考え方について紹介します。

  本校においては、平成18年に新しい学校づくりに向けての検討を開始し、〝本校をどのような学校にすれば良いのか〟ということで、外部の多くの方から意見をお聴きすると共に校内でも論議を重ねました。そして、平成19年に高校改革をスタートさせました。この改革の柱は従来の国際科を発展的に解消し、新たに「選抜特進」「特進Ⅱ」「特進Ⅰ」という三つのコース制の普通科に再編する、併せて毎週土曜日や長期休業の短縮等により授業時間数の増大をはかるというものです。次いで平成20年に中学改革を行ない、一貫選抜と発展の二つのコース制を導入しました。
  この改革にあたって最も重視したのは〝創立の精神の体現〟言い換えると本校は何を狙いとして創設されたのかという〝創立の原点に立ち戻る〟ことです。これまで本校の歴史や創立の精神については幾度も紹介してきていますが、本学園は昭和25年(1950年)サントリー(株)の創業者である鳥井信治郎氏を中心とした地域の方々の強い思いで創設されました。しかし、本学園創設時のことを語りつげる人は今ではほとんどいなくなり、当時のことを知るには20周年・30周年記念誌や板倉操平初代校長、土井信男学園長の著書を紐解いてみなければなりません。
私も何回かこれらを読み返してみましたが、創立の精神の中のキイワードは親孝行のできる人は人間としても立派になれるという「孝道」や「社会に尽くす」等です。また、本校の校是は「高志」「自律」「努力」ですが、これらは社会で活躍している人の共通点なのです。
  世の中の優良企業には、例外なく存立するための理念がありますが、これは学校においても同様です。本校における学校改革の基本の考え方は〝将来社会で役立つ人間を育てる〟ということなのです。