人権映画会の開催
映画監督 西澤昭男氏
3月11日(金)、午前中は中学生、午後からは高校生を対象に人権映画会を開催しました。この催しは毎年、この時期に実施している恒例の行事で、本年度の作品は2009年に製作された日本映画「8月のシンフォニー」です。
この作品はシンガーソングライターの〝川嶋あいさん〟が、高校生の時に東京へ出て路上ライブをし、さまざまな困難を乗り越えながら認められていくというアニメーション映画です。実話に基づいているため、母親の死やくじけそうになる気持ちや周囲の人達からの暖かい支援の様子が随所に見られ、実に感動深いものがありました。また、随所に〝川嶋あいさん〟の歌声が流れ、上映時間の2時間はあっという間に過ぎ去りましたが、生徒達の中には涙をこらえ切れない人も数多くいたようです。
本日は、この映画の脚本執筆・製作監督をされた西澤昭男さんにお越しいただきました。西澤さんは京都大学文学部を卒業された後、〝今の日本を変えるには教育を変えなければいけない〟との思いで学習塾を立ち上げられ、全国ネットの塾に育て上げられました。その後、2000年から永年の夢であったアニメーション製作会社を設立され、自ら脚本を執筆されると共に映画監督として製作を手がけておられます。西澤さんが目指しておられるのは親子で楽しむことができ心を豊かにするような作品を作ることです。
西澤さんからは、この映画を製作するにいたった経緯や川嶋あいさんとの出会いのエピソード、シナリオ製作から完成までには実に2年半の歳月と約3億円のコストがかかっていること、シナリオを書く時に気をつけているのは「出だし」と「最後のシーン」であること等を生徒達に話していただきました。更に夢を大切にすること、努力すれば最終的に達成できなくても夢に近づくことができること、そのために前向きにチャレンジしていくことが大切である等を語りかけていただきました。
生徒達にとっても心に残る映画会であったと思います。年度末でご多用中にもかかわらず来校していただきました西澤さんに心よりお礼を申し上げます。