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本年度最初の全校朝礼

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  4月20日(水)、昨日からの雨が降り続き、校庭の状態が回復しないため、当初予定していた避難訓練を中止し、体育館で本年度最初の全校朝礼を実施しました。生憎、JR宝塚線の車輌故障のためにダイヤが大幅に遅れることになりましたが、校長講話の時間に何とか到着し、次のような話をしました。
  〝今回の大震災では亡くなられた方が13,000人を超えました。また行方の分からない人もほぼ同数あり、数多くの尊い命が失われることになりました。そして、この中には皆さんと同じ中高生や児童の約500人が含まれています。彼らは自分の将来に対する夢や思いを叶えることができず、人生の幕を閉じることになり、本当に残念だったと思います。皆さんは、是非彼らの分まで頑張って欲しいものです。また、震災後40日経過した現在でも、なおも避難所での生活を続けている人が約13万人もおられます。この間、暖かい食べ物や衣服も十分行き届かず、お風呂にも入っていない人もたくさんおられるのです。
  この一方で、皆さんは三度の食事をとり、暖かい衣服を身にまとい、毎日ゆっくりとお風呂に入り、電気・ガス・水道の完備した住居で快適な生活を送っています。そして、スーパーに行ってお金を出せば色々なものが手に入ります。皆さんは、このような生活をあたり前のように思っていませんか。人間はお互いに助け合って生きています。よく『生きる力』と言われますが、皆さんは自分ひとりで生きているのではありません。他の人から支えられて『生かされている』と考えることが大切です。そして、日々の生活に対して是非感謝の気持ちを持って欲しいと思います。
  本校では「将来社会で役立つ人材」を育てることを目指していますが、今回の大震災を通じて、世の中に役立つ仕事がたくさんあることが分かったのではないかと思います。そして、困っている人を助ける、人に喜んでいただくという視点に立って、これからやりたい仕事を見つけ出し、その上で、大学でどのような専門能力を身につけていけばいいかを考え、進学を決めてください。〟

  今回の大震災を機に、日本全体がこれまで取り組んできた多くのことを見直していくべきであると思っています。これから生徒達が命の大切さや将来の進路について、自ら考え、行動する姿勢を身につけていってくれることを願っています。