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注目すべき新資源~メタンハイドレート

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メタンハイドレート

  日本のエネルギーの自給率はわずか18%であり、石油や天然ガスのエネルギー資源の大部分を外国からの輸入に依存しています。しかし、新興国の経済発展により、これらの化石燃料の価格が急騰し、資源の争奪が起こってきており、今後、わが国にとってはエネルギー資源を安定的に確保していくことが非常に重要になってきています。また、近年、これらの化石燃料の大量使用に伴い、過排出される二酸化炭素による地球温暖化という環境問題が生じてきています。そのため、各国は原子力発電にシフトしてきましたが、今回の原発事故でこの動きが減速されるのは間違いありません。また、クリーンエネルギーとして、太陽光、風力、バイオマス等のさまざまな発電が導入されつつありますが、化石燃料にとって代わるくらいの量を確保することは困難です。
  このような状況下にあって、最近注目を集めてきているのが『メタンハイドレート』です。メタン(CH 4 )は最も簡単な構造の炭化水素であり、メタンハイドレートはメタンガスがある条件下(低温・高圧)で水と化合してできる白いゼリー状または雪のようなものです。現在、日本近海のオホーツク沖、十勝・日高沖、南海トラフ、四国沖等に大量に存在していることが確認されており、その推定量は日本の天然ガス年間消費量の実に137年分にも相当する膨大な量であると言われています。このメタンハイドレートを有効活用することが出来れば,日本はエネルギー資源を外国に頼らなくて良くなる日が来ると期待されています。また、世界全体のメタンハイドレード埋蔵量は原油埋蔵量の2倍とも推定されており、メタンハイドレートによる天然ガス資源量は在来型天然ガス枯渇時代の次世代を担えるだけの膨大な量にのぼるのは間違いないと考えられているのです。
  日本は国土面積においては世界で61番目ですが、まわりを海に囲まれているため、海洋面積は6番目です。そして、海洋にはまだまだ未開拓の部分が数多く残されています。これからは海洋資源の開発を積極的に行ない、実用化に向けての取り組みを加速させていくことにより、新たな道が開けていくと思っています。