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注目すべき新技術~都市鉱山で資源を確保

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  日本は広大な国土もなく大した資源もないため、『資源小国』と言われながらも、世界各国から多くの資源を輸入し、これらを製品化することによって経済成長をはかってきました。そのため、金属をはじめとする資源の確保はわが国が「技術立国」としての地歩を固め、世界から認められていくためには不可欠です。
  ところが、最近では、新興国の経済発展に伴って金属資源の需要が急拡大してきました。また、これらは特定の国に集中しているため、生産国の政治、経済の動向が全世界に大きな影響を与えることになってしまいます。とりわけ希少金属(レアメタル)は、主要輸出国であった中国が自国の需要に回すようになる等、国際事情も絡んで、国際価格は急騰してきています。
  そのため、これまではゴミとして捨てられていた産業廃棄物が一躍脚光を浴びることになってきました。つまり、手間暇かけて取り出しても十分採算が取れるようになってきたということです。これは、視点を変えると〝日本は金属資源の大国〟という信じられないことになるのです。この鍵となるのは、家電製品などの廃棄物を金属資源の潜在的な「宝庫」として捉える『都市鉱山』という概念です。日本では、これまでこれらの大部分は産業廃棄物として埋め立て等の方法で処理されていましたが、パソコンや携帯電話等には金やプラチナ等の貴金属類や、パラジウム、インジウムなどハイテク産業に欠かせない希少金属が含まれています。
  近年、工業化の進展に伴い、古いものを捨て新しい物を買い替えるという消費パターンが定着化してきていますが、これからは物を大切にし、限られた資源を再利用する生活スタイルに変えていかなければなりません。そして、『循環型の社会』を形成していくことが大切であると思っています。