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地震の強さを示すマグニチュード

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  東北・関東大震災が発生してから40日以上経ちましたが、なおも余震が続いており、被災地の皆さんは不安な日々を送っておられることと思います。本校でも募金や文房具等の活動を行なっていますが、一日も早い復興をお祈りすると共に今後も現地と連絡をとりながらできる限りの支援活動を続けていきたいと考えています。
  ところで、テレビの地震速報には「マグニチュード」と「震度」という言葉が表示されるため、この関係が十分理解できていない方も多いようです。
  地震の強さはマグニチュードが使われており、一般的にはマグニチュードが大きいほど、揺れが大きくなり被害も大きくなります。しかし、地震が発生した箇所によって、マグニチュードが大きくても被害が小さい場合もあれば、反対に小さくても大きな被害をもたらすこともあります。阪神淡路大震災のマグニチュードは7.3でしたが、深さ20キロの内陸で発生したため、震度7という大きな揺れに繋がったのです。また、今回のように海の浅い所で発生すると地震の後の津波による被害が大きくなります。
  地球の表面は10数枚のプレートに分かれており、1年に数センチの速さで動いていることが分かっています。そして、日本列島付近はユーラシアプレート、太平洋プレート、フィリピン海プレートの3つが寄り集まっており、地層的には極めて不安定な状況下にあります。そして、日本およびその周辺を見ると、地中には地震等で生じた割れ目に沿って地層がずれた活断層といわれる亀裂が無数にあり、次第に歪みが大きくなると元に戻ろうとする力が働き地震が発生することになります。そして、驚くべきことに地震は1年間に10万回以上、1日では平均300回以上も発生しているのです。このうちM6クラスの地震は1ヶ月に1回、M7クラスは1年に1回、M8クラスは10年に1回の割合で発生しています。
  参考までに、マグニチュードが「1」大きくなると地震のエネルギーは約30倍、マグニチュードが「2」大きくなると地震のエネルギーは約1000倍(≒30×30倍)、マグニチュードが「3」大きくなると地震のエネルギーは約30000倍(≒30×30×30倍)になります。
  今回の巨大地震のマグニチュードは9.0に引き上げられましたが、このエネルギーは、マグニチュード6の地震のエネルギーの約3万倍という膨大な数字になっています。これはスマトラ沖地震に匹敵する規模であり、阪神淡路大震災(7.3)や中部・中越地震(M6.8)、四川大地震(M8.0)、ハイチ地震(7.0)との比較においてもいかに大きなエネルギーであったかがお分かりいただけると思います。