魅力ある学校づくり
カナダ研修から帰国した翌日、臨時の教育委員会議が開催され出席しました。今、日本の教育をめぐってはさまざまな課題が指摘されていますが、大阪府においては、独自の私学助成策を導入した結果、今春の高等学校の入学者選抜において大きな変化が生じています。
主なものとしては「①府内の公立中学卒業者の進学率は過去最高の93.5%となった」「②私立高校への入学者の割合が全体の32.2%と増える一方で、公立高校の入学者は募集人員を約1500人下回り、全体の67.8%にとどまることになった」ということが上げられます。端的に言えば、生徒や保護者の私立高校志向が高まったということですが、よく見ると公立、私立共二極化が進んだということになります。言い換えると人気校とそうでない学校がはっきりしたということであり、公立高校の中にも受検者が募集人員を大きく上回ったところがある一方で、大幅な定員割れが起こったところもあります。また、私学についてもすべての高校が定員を上回ったわけではなく、入学者数が不足している学校も散見されます。
この差はどこから生じるのかと言えば、〝どれだけ他校にない特色ある教育活動を行なっているか〟〝その結果として、どれだけ生徒を育てているか〟ということになります。そして、同時に〝いかに効果的な広報活動を行なっているか〟がポイントになります。これはメーカーが、他社にない差別化した製品を開発し、これをお客様に告知するために広告宣伝を行なうということと同じです。
教育改革の最終の狙いは、大阪の教育力を高めるということです。すべての公立・私立の学校が切磋琢磨しつつ、今一度、原点に戻って、魅力ある学校づくりを目指していくことが大切であると思っています。