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カナダ研修後記~③全体の感想

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  カナダ研修に参加した生徒達には、研修を通じて経験したことや感じたことをレポートにまとめるように依頼していますが、私も夏期休暇を使って『東部カナダ研修旅行見聞録』としてまとめてみました。スケジュールに添って写真もとり入れたため、内容的にはかなり中身の濃いものになりました。思い出になると思いますので、できれば生徒達にも配布してあげようと考えています。この見聞録の最後に記述した簡単なまとめです。
 
  研修期間の大半がプリンス・エドワード島のシャーロットタウンでの滞在であったため、カナダの深いところまで知ることはできなかったが、全般の印象は次の通りである。
①国土が日本の27倍と広く、人口は4分の1ということもあり、とにかくゆったりとしている。
②歴史的にはまだ浅く若い国であり、エリザベスⅡ世女王を元首とするイギリス連邦の1自治国となっているが、イギリスの影は あまり感じられない。
③移民の国といわれるようにさまざまな民族が混在し、他民族国家になっている。イギリス、フランス系が主体であるが、4人に1人はアジア系他の民族であり、近年、特に中国人が急激に増えてきている。
④生活必需品(食料等)や居住費も水道・給湯・電気代込みで安いため、全般的に見て、生活しやすいという印象である。
⑤物品購入等については6%の連邦消費税と州税(州毎に異なる)が課されることになっており、トータルでは他の欧米諸国と同様、15%前後となっている。
⑥交通や通信、放送等のインフラはアメリカとほぼ共通になっているが、カナダとしての独自性を発揮しようとしている。経済的にもアメリカ依存度が徐々に低下し、最近はむしろカナダドルの方がアメリカドルよりも強くなってきている。
⑦多くの未開拓の地域が多いこと、地下資源等未開発の部分が残されていることから見ても今後大きな成長の可能性を秘めているように思われる。
⑧概ね日本人に対しても好意的であり、治安もアメリカ等に比べると悪くない。(大都市の状況がつかめていないのではっきりしたことは言えないが・・・)
⑨電力については豊富な水量を利用した水力発電が主体であるが、太陽光や風力の利用も進みつつある。また、ゴミの分別や省エネ等についての取り組みも積極的に導入されており、環境を大切にしていこうという考え方が浸透している。
⑩食べ物に関しては、量が多く味が濃い。それだけのカロリーを摂るためか、肥満体の人が多く見られる。
⑪トロント等の大都市では支援活動が続けられているように聞いているが、PEIにおいては、日本の原発事故についての質問を受けることはなく、関心は薄いように感じた。
⑫流行かも知れないが、気になるのは刺青を入れた人が目立つことであり、特に若い人の中にも数多く見られる。
  全般的に見て、カナダは世界の国の中でも暮らしてみたい国の一つであるのは間違いない。生徒達の中にも将来再びカナダに行く人が出てくるのではないかと思う。
  中学や高校という感受性の豊かな年頃に海外でのホームステイを通じて現地の人達と交流し、さまざまな異質な経験を積むことは、生徒達のこれからの人生に大きな影響を与えると思っている。短期間の研修のため、急速に語学力が伸長したということはないと思うが、この研修を契機として生徒達が一層成長してくれることを心から祈っている。