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防災から減災へ~避難訓練を終えて

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  9月14日(水)、厳しい残暑の下、恒例の避難訓練を行ないました。本校では1月と9月の年2回、この避難訓練を実施しています。本日は全校生が上靴のまま校庭に集合し、整列が完了したところで次のような話をしました。
  〝皆さんは平成7年に起った阪神淡路大震災については記憶がないと思います。また、東日本大震災が発生して、6か月が経過し徐々に記憶が薄れつつあります。この東日本大震災では実に2万人もの尊い命が失われました。今、ここに集合しているのは1300人ですから、この人数の約15倍ということになります。
  昔から「災害は忘れたころにやってくる」と言われていますし、「対岸の火事」という言葉もあります。常に災害に対する備えを怠らないことが大切です。ところで、最近は『減災』という言葉が注目を集めるようになってきました。これは、自然災害は人間の手では防ぐことができないので、実際に発生した時に被害を減らすという考え方です。皆さんは『ハザードマップ』というものがあるのを知っていますか。これは各自治体がそれぞれの地域で起こる災害を予想して、被害状況を示したものです。洪水が発生した際にはどれくらいの高さまで水が来るのか、地震が発生した際にはどれくらいの建物が倒壊するのか、といったことを図示しています。言わば地域の危険度マップなのです。是非、皆さんはこのハザードマップを入手して、自分の居住区域の状況を把握しておいて下さい。そして、できるだけ災害危険度の高いところには住まないということが被害を最小限に食い止めるために重要であるということを理解しておいて下さい。〟
 
  本校においては、これまで毎年同じパターンの避難訓練を実施していますが、これからは違った角度からの防災訓練を検討していかなければならないと思っています。

  また、本日は今回の大震災で多くの犠牲者が出た中で、ほとんどの小・中学生が無事に避難した釜石市の実例を紹介しましたが、この詳細については別途掲載する予定です。