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社会人基礎力を育てる~合唱コンクールを終えて

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  平成18年2月、経済産業省からわが国の経済活動等を担う産業人材の確保・育成をはかるためには、職場等でどのような能力が必要になるかを明確にするという趣旨の注目すべきレポートが発表されました。そして、この力を「社会人基礎力」という言葉で表し、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで動く力」の3つを上げています。これは本校で取り上げている“社会で役立つ力”そのものです。このレポートの中で、多くの人が納得するのは、学力と社会人基礎力は必ずしも一致しないということです。

  最近、企業の経営者や人事担当の方と話をすると、必ずといって良いくらい「人材(財)」の話が出てきます。何故なら、これからのグローバル社会の中で生き残りをかけて熾烈な競争に打ち勝っていかなければならない企業にとっては、いかに優秀な人材を確保するかが至上命題です。従って、企業では血眼(ちまなこ)になってこれらの人材を確保しようとしています。しかし、残念なことに、企業のメガネに叶う人材は限られているようです。そして、大学や高校での学力が必ずしも社会では役立っていないという言葉が返ってきます。この理由は言われたことはできるが、自ら考え行動できない、チームで仕事ができない、我慢できないといったタイプの人間が増えてきているようです。特に、最近は少子化の影響からか人間関係で行き詰まるケースが散見され、不登校やニートといった憂慮すべきケースが散見されるようになってきました。
  私はこの社会人基礎力は知識偏重型の教育では身につかないように思います。特に学校の中では、知識を教え込むだけではなく自ら調べ考え行動する授業や自主活動が大切です。このため本校では学校行事や部活動、環境活動、ボランティア活動に注力しています。今週の水曜・木曜に、文化祭で延期されていた合唱コンクールを開催しましたが、生徒達は早朝や放課後、クラス毎に懸命に練習をしていました。そして、結果が発表されると大歓声が沸き起こっていました。このように、全員が一つの目標に向って、努力するという姿勢こそ社会で役立つ力を育てることになると思っています。
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              ≪出番を待つ生徒達≫